高校入試の仕組みが変わる③

3/14の県の答申で、現在の高校入試前期試験に「さまざまな課題があることが改めて明らかとなってきた」とありました。ではその続きを。

☆前回までのあらすじ

前期試験があるために…

・入試が長期化している
・不合格で精神ダメージ大
・後期で志望校を下げる人がいる
・入りたい高校ではなく、出願できるところを狙う人がいる

だから前期試験をなくそうか、という話でした。さて、今回は…

※過去の記事はこちら↓
part.1
part.2

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<中学における課題の続き>

・「前期選抜合格者の、授業に対する意欲が低下し、後期選抜に向け学習に意欲的になっている生徒との間に温度差が生じる」

ハイ…まあ普通はそうですね。偏差値的にいうと50以下の生徒はそうなるケースが多いです。

でも、50後半から上では意欲が落ちないケースが多いかな…経験的に。合格を決めた翌日も、普通に授業前に自習にきますね。

むしろこっちが言っちゃいます。「受かったんだから少しは遊んだら?」って。

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こちらがそう言っても、生徒のほとんどは、

・後期のみんなが必死だから、このまま何もしなかったら入学後に差が出てしまう…

・自分は数学がダメだから今のうちにもっとやっとかないと…

・合格したのはマグレ。自分はバカだからもっとやんないと高校についていけない…

など、気の毒なくらい危機意識があることが多いですね。

でも逆にそのぐらい根を詰めてやれる人だから合格したのかも。

だからこの記事を読んだとき、
トップクラスの人で、合格後すぐに「授業に対する意欲が低下」した人っていたかな…って逆に思っちゃいました。

……あ、一人いた。

発表前日まで「絶対落ちた~!!」と言って人の何倍も勉強しておきながら、受かってすぐ勉強をヤメて星ドラに熱中した I 吹ちゃんが…

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・「学年末の時期に、入試事務が切れ目なく続くことにより、学校の教育活動や在校生への指導が十分にできない状況がみられる」

そうそう、これね…中学校の先生方、お疲れ様でございます。

でも高校の方が採点とか選抜とかもっとタイヘンだろうにと見ていたらこれが…↓

<高校における課題>

・「入試事務が3ヶ月間途切れなく続くことから、授業時数が十分に確保できず、在校生に対する本来の教育活動に支障が生じている」

ですよね~。高校の先生方はどうぞ高校生のレベルアップに時間を費やしてください。

特に一高の先生方は他と違って前期に条件を設けていないので、今までさぞかしタイヘンだったでしょう。おそらく前期消滅に一番喜んでいるのは一高では。枷がなくなった暁には今度こそ打倒○高目指してがんばってください!

(つづく)

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高校入試の仕組みが変わる②

<つづき>

3/14の県の答申で、高校入試前期試験に「さまざまな課題があることが改めて明らかとなってきた」とありました。ではその続きを。

(  )内は私の個人的感想です。

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<中学における課題の続き>

・「前期選抜において、「出願できる要件」を満たしている高校を選択し、「入りたい高校」ではなく、「受験できる高校」を選択している状況がみられる」

(いますいます。

偏差値60以上ありながら、「ここだったら前期で行ける!」と進学先を下げる生徒、下げさせる保護者は毎年少なからずいらっしゃいます。

あなただったらここは受かるよ、こちらの方が将来の選択肢も広がっていいと思うよと高いところのデータを示しながら言ってもダメ。もう前期しか見えていません。

なぜこうなるのかというと、それはその方々にとって「出願できる条件」というのは蜘蛛の糸だからです。

ここでちょっと芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の話をすると、

地獄で苦しんでいる罪人の中にカンダタという男がいた。

カンダタは殺人や放火もした泥棒であったが、過去に一度だけ善行をしたことがあった。

それは林で小さな蜘蛛を踏み殺しかけて止め、命を助けたことだ。

それを思い出したお釈迦さまは、彼を地獄から救い出してやろうと、一本の蜘蛛の糸をカンダタめがけて下ろした…

その話のつづきは置いておきますが、これを高校受験に置き換えるとこうなります。

中3の真冬、受験勉強地獄で苦しんでいる生徒たち。

しかし、お釈迦さま(教育委員会)は見ていた。過去、中1、中2の頃に善行をした生徒たちを。

それはどんなつまらない授業でもお行儀よく聞き、態度、提出物、考査を不備なく過ごした者たちだ。

それを思い出したお釈迦さまはその者たちを受験地獄から救い出してやろうと、一本の「出願できる条件」という糸を垂らした。

その糸にはこうあった。

「内申点4.0以上の者よ。さあ、つかまりなさい。英検をお持ちなら3.8でも構いません。

あなたはこれまでよく頑張りましたね。

でももう苦しむ必要はないのです。

あなたにはバラ色の高校生活が待っています。

あなたなら大学も推薦して差し上げましょう。

さあおいで、我がしもべよ。

昇ってくるのです―そして我が校の…」

おお~っと、これ以上は!
どうも、フザけ過ぎました…。

話を元に戻すと、毎年、受験勉強を地獄の苦しみと捉えている生徒たちが少なからずいます。

そういう生徒たちは早くアガれるならアガりたいから、出願できる条件に当てはまっているならもうそこでいいやとダイブする…と、こういう流れなのですが、そうしたくなる気持ちは分からなくもありません。

でもそうして選んだ学校で、高3になって気がつきます。

「先生、私、行きたい大学見つかりましたが、数Ⅲ数Cってなんですか?」

「ああ…でも君の高校ではそもそも開講されていないようだな」

「え…」

「君なら十分やれる実力は持っていたが…こればかりはどうにもならない…」

「そ…そんな…なんで中学のとき言ってくれなかったんですか…」

「そこまでは知らなかった。とはいえ、あのときもっと上を勧めたはずだな」

つづく

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高校入試の仕組みが変わる①

高校入試の仕組みが見直されることになりました。

結論から言うと、今の中1が受験するときから、

前期試験がなくなる方向で話が進められているようです。

この前期試験について、3/14の県の答申には、

「一定の効果が認められる一方で、様々な課題があることが改めて明らかとなってきた」とあります。

さてその「課題」とは…

中学校における課題と、高校における課題があるようです。

以下、(  )内は私の個人的感想です。

**********************

<中学における課題>

・前期不合格者のために、前期合格発表から後期出願までの期間を2週間確保しており、これが入試の長期化の一因に。

(そうですね…前期に全精力を傾け、結果が不合格だった生徒からすると、その1か月後に本番と言われてもピンとこないようです)


・「前期で不合格になったことにより、自信を失い、精神的な回復に時間を要する生徒が多く、」

(これはいます。圧倒的に女子に多いです。だいたい、見てくださいこれを。

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願掛けは普通「志望校合格」だと思うのに、女子は「前期合格」と書くんです。早く楽になりたいんですね。

それだけ前期”命”と力んでいる生徒がもしダメだったら…

おっしゃる通り、自分に自信をなくし、そして―)


・「一部には、志望校を変更して後期選抜に出願する状況もみられる」

(そうなります。「志望校を変更して」って柔らかく書いてますが、志望校を「下げて」願書を出します。

ダメモト受験の仙台一高はともかく、

宮一がダメなら南に…南がダメなら三桜に…

三桜がダメなら名取北に…名取北がダメなら名取に…と志望校を下げる生徒や保護者は一部どころか結構いますよ。

「落ちたくない…」とあえぐ女子や、「なんとか公立高校に!」と願う保護者などです。

そういう方々からすると、逆に前期試験は保険をかけられるという意味で良かったんでしょうが…なくなるんですよね)

つづく

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入試制度にガックリ…②

<前回の続き>
「前期に出願できる条件」のキモは部活の県大会などではありません。

それはもちろんアレです…「内申点」…。

「出願条件」をクリアできるかどうかということに関して一番注意すべき点は「平均評定」を満たしているかどうか、これこそがポイントなのです。

たとえば…
仙台二高⇒4.8(または4.3で部活の県ベスト8以上)
二華高⇒4.7(または4.5で県大会)
仙台三高⇒4.3
宮城一⇒4.5
向山・泉⇒4.3
仙台南⇒4.4(及び通信簿に1か2が一回でもあればアウト)
三桜⇒4.2
仙台東⇒4.0
仙台西⇒3.8(または3.5で県大会か検定準2級)
名取北⇒4.0(または3.8で部活3年間か検定3級)

などとなっています。
これはどうなんでしょうね。みなさん、どう思われますか?
キツい数字ですか?それとも妥当でしょうか?

塾をやっている私からすると、これは大変にキツい数字です。

中2や中3の途中から入ってくる生徒を見ていると特にそう思います。

たとえば、塾に来る前の成績を見ると平均評定3.0ぐらいしかないけど、塾に来た後ぐんぐん力をつけて受験のころには偏差値60以上、平均評定4以上、南や向山なら合格判定Aクラスなんてケースは毎年ざらにいます。

二つ前のブログで書いた、200点台から400点台へ上がった生徒もそうです。
中1の通信簿を見るとヒドいけど、今はがんばって良くなった。しかし…

そういう生徒は前期は受けられません。
やはり過去の通信簿が響いて平均評定が足りないのです。
テスト勝負なら十分勝機があるのに…。

従ってこういう人は後期試験を受けるしかありません。

しかし、その後期の募集割合が低くなった。

これは言い換えると、人生一度でも失敗すると終わりですよ。
あとからの努力は報われにくくなりましたよということです。

はぁぁぁ~~~~どうしてこうなるかなぁぁ………
失敗を反省し、改善し、努力して得られた成功ほど尊いものはないと思うのですが…

と…愚痴ったところでしょうがない。

前期が増えるなら前期対策を入念に行わないと…というのが今の気持ちです。

具体的には、今秋から前期試験を受験する予定の生徒たちを対象に、「小論文対策」を行います。

中身は、まず生徒たちに作文小論文を書いてもらう。
そしてそれを外部のプロの添削機関に添削してもらうという内容です。

詳しくは改めてホームページ等でご紹介します。

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(おまけ)

「4.8だと?アエルの受付嬢でもそんなにお高く留まってはいないぞ」
「条件」に書かれている数字の大きさに半ばあきれていたとき、ふとあることが脳裏をよぎりました。

「一高は…違うよな…」

私はとっさに一高のページをめくりました。
一高まで前期重視、内申点重視になっていたらこの県ももう終わりだ。

真のリーダーは通信簿なんかじゃ測られない。
過去がどうであってもここぞというときに頼りになる者、
頭脳による一発勝負を勝ち抜ける逞しさを持った者、そういう人間がこの国を強くするんだ。

せめて一高だけはそういう連中の集まりじゃないといけないんだが…

期待を込めてページをめくると、そこにはこうありました。

<仙台一高>
・前期20%、後期80%
・「前期の出願条件」⇒平均評定の記載なし

うわ~~~!!!
私は鳥肌が立ちました。
増えてない!前期が増えてない!

その後一通り調べると、仙台一高のほか仙台工業と宮城野高校も昨年と同様でした。
前期の募集定員増にはなっていません。

「おお、市工も!宮城野も!」
まるで断崖絶壁の岩場にポツンと咲いていた花とでも言いましょうか、名前を見つけたとき「こんなところによく生き残っていたな…」という思いがしました。

素晴らしい!
改革なんてどこ吹く風!
媚びてない!まったく媚びてない!

特に一高は今年も「平均評定関係なし」と来たもんだ。
いや~まったく…なんてすがすがしい学校なんだ!
愛してる!結婚してください!

「オール1だろうが構わぬ。頭さえよければそれでよい」
資料の一高のページから声が聞こえてきました。

「誰を愛そうがどんなに汚れようが構わぬ。最後にこのラオウの横におればよい」
ラオウがユリアに言ったセリフまで聞こえてきました。

その話を隣にいる遠藤先生(一高出身)に言うと、「いや~素晴らしい!」と言って腹を抱えて笑っています。

私はとうとう頭がおかしくなったようです。ではこのへんで。

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入試改革にガックリ…①

「あ~あ、やっぱり上がっちゃったか…」

先日、県教委から公表された資料を見て思わずため息が出ました。
宮城県公立高校前期入試の件です。

前々から、次の入試で前期の募集割合が増えると言われていました。

いや、正確には「前期の募集割合の上限が上がる」という話で、私が役所に確認の電話をしたときは、担当の方から「あくまで上限が上がるということであって、上がると決定したわけではない。最終的には各校長の判断に委ねられる。」と説明されていました。
前期の募集割合アップ①
前期の募集割合アップ②

しかし、ふたを開けてみれば、ほぼすべての高校で下記の通り前期割合が増える結果に。

*******************
・普通科
前期募集割合の上限が20%から30%へ引き上げ

・職業科(工業系、商業科、理数科、看護科など)
前期募集割合の上限が30%から40%へ引き上げ

・実技系(体育科、美術科)
前期募集割合の上限が50%から70%へ引き上げ
*******************

いや~…私は結果を見て体の力が抜けました。

…気に食わない。

何が気に食わないかって、内申点ですよ。

前期試験は、後期試験と違って、誰でも挑戦できるわけではありません。

「前期に出願できる条件」というハードルをクリアした者にのみ与えられるチャンスなのです。

その「条件」はいろいろあります。

たとえば、
・部活で県大会
・生徒会などでリーダーシップを発揮
・英検や漢検で3級や準2級
・校外活動で東北大会以上

などなど。学校によって求める生徒像は様々です。

まあ、個人的にこれらは良いと思います。

たとえば中学3年間、勉強よりもスポーツに打ち込み栄光を手にした生徒がいたとします。

その人からすれば、入試を勉強面でのみ評価されるのは困る。

正直テスト勉強はそんなにやってこなかったけど、それ以外の諸活動なら他人には負けないよという人はいるでしょう。その気持ちはよ~くわかります。

だから入試にそういう人を入学させるための特別枠があってもいいのですが、ただ…

それを普通科で30%も取りますかね。

もっとホントのところを言っちゃうと…

実は「前期に出願できる条件」のキモは部活の県大会などではありません。
それはもちろんアレですよ、内申点。。。(つづく)

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プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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