分からない問題は②

<前回の続き>

中2Sクラスの宿題、数学の文章題。
ある問題で分かりませんでしたと異口同音に言う生徒たちに、わかった、解説を始めるぞ!と言った後、少し気がかりに感じて前に座る生徒に聞きました。

「ところでお前たちは分からない問題に何分かけるの?」

左手前に座る男子に聞くと「5分」との返事。

「ほお~お前は?」隣のお調子者にも振る。
「え~僕は20分ぐらいですかね」

「それで?解答見ちゃうの?」
「ええ、はい」
「ふ~ん」

そんな感じでその列のみんなに聞くと、5分、10分、20分、10分との返事。

「そっか、だいたいそんなところかやっぱり。
そこまで考えてわからなければ答えを見るんだな?」

そう言ってクラスを見渡すと方々でうなずきが。

「ふ~ん」
私は一つためてからふてぶてしく言い放ちました。
「それではダメだね。早すぎる。

みんなに渡しているワークの答えだけど、

これはもちろん、マルつけまでしてほしくて渡しているんだけどさ、

Bクラスには渡していない。なぜか。

これは一部の人に宿題の答えをマル写しされてしまう恐れがあるからね。

そんなことをしたって自分のためにならないだろうと何度も言ってるけど・・・やる人がいる。

これは多くの親からも言われている。
ウチの子どもは解答を見ちゃうから答えは取り上げてくださいって。まあしょうがないかな。

次にAクラス。

ここでは答えを渡している。

だって宿題をやったら自分の答えが当たっているかすぐに確認したいでしょ?

もし分かんないのがあったら解答を見て勉強すればいいんだし。

で、最後にこのクラス。

お前たちにも答えは渡しているけどさ・・・

5分や20分考えて分かんなかったらそれを見ちゃうワケ?

いや~信じらんない・・・。

解答チェックのためならいいけどさ、わかんなくて見るってホント?悔しくないの?」

ここでクラス全体を見渡す。みんなこちらに目を向けて聞いている。いいねえ、いいねえ!

「オレだったら悔しくて悔しくて・・・

オレが中2、中3のころの話をすると、当然、考える時間は20分どころではない。

だいたい『分』とか『時間』じゃない。オレの場合は『日』だ。

そうねえ、問題にもよるけど平均3日ぐらいかなあ。

1日目はA↓の路線で考え続けるも解けない。

image_20160712181131d0e.jpg

ここで、解答はどうなってるのかな?という考えが一瞬よぎるんだけどそれを見たら敗北。絶対に見ない。

翌日も学校の授業中、そして帰ってからも、ひたすら考え続ける。

そのうちBのアイディアが閃くも・・・解けない。

最後に絶対やりたくなかったCの案で解いてみる。

これは最初の方に閃いていたんだけど、ドンくさいやり方だから敬遠していた。

でももうこれしかない、とやってるうちにだんだんゴールに近づいてきてね、

最後、無事ゴールにたどり着いたときの感動といったらなかったなあ!」

ここまでしみじみと語ると、同意しているかのように生徒の何人かが満足そうに笑みを浮かべています。

「で、そのあと勝利の余韻に浸りながら悠々と解説を見る。
すると、もっと簡単にサッと行ける道が書いてあんの。
なに~!そんな方法があったか!って思うんだけどね。
そのときの脳への染み込み具合っていったらないなあ。
5分や20分考えて解答を見た人では絶対に味わえない感動があるね。

ということで!
回り道したことは全然無駄ではないんだ。
むしろ大きなプラスなの。
みんなも3日とは言わないけど、せめて1時間から2時間は考えてほしいな」

話を終えると、ほぼ全員がこちらに熱い視線を送っているのが見えました。
いや~、みんな聞く態度が素晴らしいね。
じゃあそういうことでこれからよろしくね!

テーマ :
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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