実技のお話
「先生~…内申の平均出しました」
先週三者面談した中3男子が私に声をかけてきました。
面談で話したのは、
あなたは第一希望の高校について、
偏差値的にはボーダーラインを十分超えているけど、
内申点が低いのが気がかりだという内容。
しかも、平均3.7だと言うけれど、
それは本当に実技を2倍にしたんですか?
後期は実技を2倍にして残りを足して
13で割らないと真の内申点は出ないよ?
以上のことを伝えると、途端に本人の顔から微笑が消え、
家に帰って計算してみますと言って塾を後にしたのでした。そして―
******************
今日の自習の模様(17:00)

私も生徒の中に入って執筆↓

******************
「それで?いくつだったの?」
私の問いかけに、男子は苦笑いしてうつむき「3.4でした」とポツリ。
「3.4!!!」
「いや~ハハハ…」
「うぅ…それは終わったな…なんでそんなに…」
落胆する私の横で、男子は頭をかきながら言いました。
「美術の2が痛かったっす(笑)」
「分かる。俺もそうだった。
上品な女の先生でね。とんと好かれなかったなぁ…」
「はい、僕もです。ダメっすね…」
「具体的にどこがいけなかったと思う?」
私の問いに男子はう~ん、どこっすかねぇ~とつぶやき、
やがて思いついたように言いました。
「画用紙の何も書いてない部分とかですかね…」
「ん?」
「いや、僕は何も書かないことであえて
光が差し込む様子を表現したかったんすよ。
でもそれじゃダメだって…」
「いや~お前の気持ち…よぉく分かるね。ほかは?」
「家庭科も…」
「なに?」
「肉じゃがの作り方で」
「ほうほう」
「ジャガイモの切り方とか分かんないから、
全部『いちょう切り』って書いたんですよ。
そうすればどこか当たるっていう…フフフ」
「うわー…それは真面目な先生にもっとも嫌われるやり方だな…」
「あと保健も…」
「今度は何だ?」
「僕、幼児の気持ちとか分かんないっす」
「フフ、なにそれ?」
「幼児が泣いてて、
その子になんて声をかけるかっていう…
吹き出しにセリフを書く問題で…」
「ほう、それになんて書いたの?」
「『こんにちは』って」
「ワハハハ!それは面白い!
いや~俺なら5をくれたいね!
でも、なんでその答えがダメって分かるの?」
「テストを返されたときに」
「ん?」
「先生が残念そうに『この答えはちょっとないかな~』
って苦笑いしながらテストを返しました」
「あっちゃ~…その瞬間に3以下確定だね…」
先週三者面談した中3男子が私に声をかけてきました。
面談で話したのは、
あなたは第一希望の高校について、
偏差値的にはボーダーラインを十分超えているけど、
内申点が低いのが気がかりだという内容。
しかも、平均3.7だと言うけれど、
それは本当に実技を2倍にしたんですか?
後期は実技を2倍にして残りを足して
13で割らないと真の内申点は出ないよ?
以上のことを伝えると、途端に本人の顔から微笑が消え、
家に帰って計算してみますと言って塾を後にしたのでした。そして―
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今日の自習の模様(17:00)

私も生徒の中に入って執筆↓

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「それで?いくつだったの?」
私の問いかけに、男子は苦笑いしてうつむき「3.4でした」とポツリ。
「3.4!!!」
「いや~ハハハ…」
「うぅ…それは終わったな…なんでそんなに…」
落胆する私の横で、男子は頭をかきながら言いました。
「美術の2が痛かったっす(笑)」
「分かる。俺もそうだった。
上品な女の先生でね。とんと好かれなかったなぁ…」
「はい、僕もです。ダメっすね…」
「具体的にどこがいけなかったと思う?」
私の問いに男子はう~ん、どこっすかねぇ~とつぶやき、
やがて思いついたように言いました。
「画用紙の何も書いてない部分とかですかね…」
「ん?」
「いや、僕は何も書かないことであえて
光が差し込む様子を表現したかったんすよ。
でもそれじゃダメだって…」
「いや~お前の気持ち…よぉく分かるね。ほかは?」
「家庭科も…」
「なに?」
「肉じゃがの作り方で」
「ほうほう」
「ジャガイモの切り方とか分かんないから、
全部『いちょう切り』って書いたんですよ。
そうすればどこか当たるっていう…フフフ」
「うわー…それは真面目な先生にもっとも嫌われるやり方だな…」
「あと保健も…」
「今度は何だ?」
「僕、幼児の気持ちとか分かんないっす」
「フフ、なにそれ?」
「幼児が泣いてて、
その子になんて声をかけるかっていう…
吹き出しにセリフを書く問題で…」
「ほう、それになんて書いたの?」
「『こんにちは』って」
「ワハハハ!それは面白い!
いや~俺なら5をくれたいね!
でも、なんでその答えがダメって分かるの?」
「テストを返されたときに」
「ん?」
「先生が残念そうに『この答えはちょっとないかな~』
って苦笑いしながらテストを返しました」
「あっちゃ~…その瞬間に3以下確定だね…」