最後のひと踏ん張り

高校入試まであと10日。

先週土日の中3の集団授業では、土曜日に数学、日曜日に理社の入試予想問題を行いました。

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生徒から回収した社会の答案をマル付けをしていると、ある生徒の解答欄に「ヨルダン」とあってビックリ。

慌ててどんな問題か見てみると、中東の地図があってX国が指し示してあり、問題文にはユダヤが建国し、地域のイスラム教信者と対立が続く国とあります。

もう…これは何回授業でやったろう…
イスラエルはもちろん、聖地エルサレムのことまで何度もしゃべっているのに…ヨルダンって

あいつらテレビの見過ぎなんだよなぁ…と思って次のを見ると今度は「シリア」と書いてあります。

ふふふ、まったく…
社会のテストで答えがヨルダンとかシリアになるなんてありえないのに…

どうも即物的でイカン…と思いながら次のをめくるとそこには弱々しい文字でこうありました。
「イスラム国」

その日の帰り、私はそれを書いた生徒たちを呼び止めて言いました。

「ヨルダンとかシリアとかさ…
○○さんに至ってはイスラム国ときたもんだ。
お前ら今まで問題集をやっててさ、
そんな答えがあった?」

ははは、冷や汗をかく三人に改めて言いました。

「もうテレビとか見なくていいから。
あと10日なんだからさ…ガマンしろって!
社会の一問一答をもう一周やっとくように!」

*************

特進クラスに戻ると、声をかけようと思っていた女子の姿がない。

マズい、もう帰ったか…

急いで玄関を開けると歩道を歩いて建物の角に消えそうな女子の姿がありました。
「お~い!ちょっと待って!」

私?と不思議そうな顔で振り返った女子に、ウンウンうなずいて手招き。
ふ~何とか間に合った…

教室に戻ってきた女子に早速話を始めました。

「昨日の数学のテストさ、関数の(1)で間違ってたよね。
入試直前でさ、あんなところで間違うなんて普通考えられないんだけど…お前はできるだろ、あそこは」

するとその女子は苦笑いしながら
「あ、あれは最初はちゃんと書いてたんです。でも後から見直してちょっと違うかな~と…」

「あのね…、あの問題はそんなレベルじゃないって。あれは赤ちゃんでも解けるレベルだから。見直しして書き直すとかってさ…何言ってんの?」

「ははは…」

「最近、どうもお前の間違い方がおかしいんだ。
社会なんかも全然見当はずれでさ…。
地に足がついてる感じがしない。
家でちゃんと勉強やってるの?」

「ええ…まあ…」

「ごめん、信用できない。
今日帰って昼ご飯を食べたらもう一回来て。
お前用に数学の基本プリントを3枚用意しておいたから。
全部やるのに3,4時間はかかると思う。
それを先生の見ている前でやる。いいね」

*************

その直後、まとまって帰ろうとしている女子の集団の一人にも声をかけました。

「ちょっと○○さん、ごめん。
どう?まだ不安でいっぱいなの?」

すると女子は笑顔で答えました。
「いえ、もう大丈夫です。吹っ切れました」

しかし、口ではそういうものの、表情を観察すると笑い方がどうもぎこちない。きっと焦りは消えてないんだろう。

この生徒、授業後も毎日夜遅くまで残って勉強していきますが、私はちょっと気になっていることがありました。

それは、やっている問題集が毎回違っているということです。

塾にはたくさんの問題集が置いてありますが、この子は授業後棚から何か一冊持ってきて勉強を始めます。

しかしここ最近、そばを通り掛けに中身をチラッと見ていたのですが、この子のやっていることはおよそ一貫性がなくまさに手当たり次第という感じで、今更やる必要もない簡単な角度の問題をやったり、絶対に解けない超難問の解説を読んだりしています。

これも入試に対する焦りや不安がそうさせるんだろう。

だからさっき不安がないかと聞いたんですが…
本人は吹っ切れたと言う。う~ん。

「そうか、それならいいんだけど(笑)」

私はそのことには触れず、話を続けました。

「最近、勉強は数学ばかりのようだけど、理科社会はやってる?一問一答で基礎固めすればまだ伸びるよ」

「はい、それは家でやってます。ただ数学が…」

「そうか、じゃあ数学のお前のレベルに合ったプリントを3枚用意するからそれをやろう」

「えっ?今日ですか?」

「そう。さっき○○さんにもやるように言ったんだけど、お前もこのあとやってかないか?」

その女子は一緒に帰る予定だった友人らを見て少し悩みましたが、はっきりした声で言いました。
「はい、やっていきます!」

「一度帰ってご飯食べてからまたおいでよ」

「いえ、お腹空いてないんで大丈夫です!」

その子は友達と別れを告げて教室に戻り、さっそく私からもらったプリントを解き始めました。

うーん、素直でエライね!

あと10日、なんとかみんなには頑張ってほしいなぁ!

テーマ :
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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