宿題爆弾②

<前回の続き>
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年が明けて1/4。
年始のあいさつを済ませて早速宿題チェックに入りました。

「さて…あの宿題をきちんとやってきたかどうかということなんだけど」

私が話を切り出すと、戸惑いを隠せない人が数名。やはり…

「オレが思うに、RとTとKはまずやってないだろうがね」

そう言ってその3人をチラッと見ると、案の定、苦笑いをして目を伏せました。思った通りだな…

私は意を決して言いました。
「じゃあはい、正直に!宿題をやってきていない人は手を挙げて!」

すると…

さっきの3人は常連だから当然の挙手。

しかしそれにとどまらず、ほかにもポンポン手が挙がり、結局男子はほぼ全員(&女子1人)という結果に。

うう…これだから男子は学校の先生に嫌われるんだっ!内申点が低いのも当然ッ!

まあ確かに5日間で各科目約20ページ、計100ページ(しかもすべて入試過去問)というのは多いけど、男子と女子でここまで分かれるもんかね…。

…あいつ……
「オレはテストで95点取ったのに通信簿が3だった!先生は女子ばっかりひいきしてズルい」なんつって嘆いていたあいつ……お前が内申点をもらえないのはそこなんだよっ!

しかもこの宿題は学校のお決まりのと違ってメッチャためになるというのに…

ああ、こういうときオレはどうすればいいんだろう…

「ぬわぁに~~~!宿題やってきてないだとぉ~~!バカ野郎っ!」と烈火のごとく怒鳴りつけるのがいいのかなあ…中3にもなって?

恐怖統治が一番というのは分かってるんだけど…あれはpowerがいるんだよなぁ…しかもあれやると教室が凍り付くし…

「この低能っ!スピロヘータ!死んでしまえっ!(窓を指さし)今すぐ飛べっ!」と目を剥き、唾を飛ばし、鬼の形相で怒鳴りつけた一高の中島先生(故人)はやっぱり偉大だったんだなぁ。

当時は中島先生が恐ろしくて恐ろしくて、生徒みんな中島先生の宿題だけはやったものだった。

しかも宿題のやり方がヌルイと、答えるときにボロが出て、さっきみたいに皆の前でクソミソにののしられる。だから英語だけはみんな懸命にやった。

そんなもんだから高2のあの頃、「中島はゼッタイに頭がおかしい」「過去にゼッタイ一人や二人殺めているに違いない」と思ったもんだけど、実はそうではなかった。

卒業式の夜、仲間同士で打ち上げで国分町に行って(本当はいけません)、帰りにダイエー前でラーメン屋台を見つけ、そこののれんをくぐると、中に一人先客が。そしてそれがそう……中島先生だったからさあ大変。

さっきまで仲間同士でさんざん中島の悪口を言い合っていた我々は、こんなことってあるのか、卒業式の最後の日にこんな最悪なことが起こるのかと絶望的な気分になり、目が合ったとき、ほろ酔い気分は一瞬にして吹き飛び、ああ終わりだ、殺される!と歯をガチガチ震わせたとき、先生は今までに一回も見せたことのない笑顔で言ったのでした。「まあ座りなさい」

そのあと、二言、三言会話はあったけど、中身は覚えていません。とにかく、先生が御釈迦さまのように、優し~い笑顔で我々を眺めていたのは覚えています。そのときすべてを悟りました。ああ、この先生は…指導のために3年間鬼を演じていたんだなと。


よくお母さん方から言われます。
「ビシビシ指導してください」
「私が言っても聞かないんで」と。

ということはお母さん方は、宿題をやってこないこやつらを恐怖のどん底に突き落とす役割を私に担ってほしいということか。であれば、ここはやはり、テメェらコノヤロ~!とやるのが一番ということなんだろうけど…

と、そのとき、手を挙げている男子生徒の中にKの姿が目に留まりました。

「おい!お前さ!」
私はほかの生徒はそっちのけでKを指さし言いました。

「お前はダメだろやんなきゃ!○○を受けるんだろ?」
名指しされたKは体が強張ったように見えました。

「お前、偏差値足りてねぇだろ!なんでバカなくせにやらねぇんだよ!」

今の一言で教室が凍ったのを感じる。ちっ…

「足りてるやつがやんないのはまあいいよ、まあいずれ他人に抜かされるだろうけどさ。

でもお前は当落線上だろ?やんなかったら落ちるよ?いいの?それで

オレはさ、バカなくせに勉強やんない奴がイッチバン腹が立つんだよ!お前…そのままボサッとしてたら…死ぬぞ」
(END)

テーマ :
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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