テスト結果に喜怒哀楽

「おお、こんにちは。テストは何か返されたかい?」

昨日の授業前、教室に一番乗りしたのは今年の夏に入会したばかりの中2男子。

テストの結果が気になって聞くと、、、
「理科が返されました!オレ…ふふふ、95点!」

点数を知らせる前に笑いがこらえきれないぐらいだからよっぽどうれしいんだろう。

「ほーすごいじゃないか!」

私はとりあえずすぐに褒めました。

この人は入会前の1学期のテストは確か5教科380点ぐらいだったはずですが、授業で何回か見るうちに全然こんなレベルじゃない、トップクラスの力は余裕で持っていると思っていました。

なぜそう思ったか。

それは集中力、忍耐力、速さです。

この生徒は鋭い目で集中して私の話を聞き、それを持続でき、処理能力が速い。

この3拍子がそろっていて400点以下ということは経験上まずありえません。450はカタいところ。

ではなぜ高いポテンシャルを持っていたのに400未満だったかというと…

それは私と出会っていなかったからです。

というのはウソで、この人の場合は演習量不足。

問題集を解く時間が不足していたのです。

これは授業を数回やってすぐに気づきました。

しかし、塾に来てからは宿題をきちんと仕上げるし、できる人はアレもコレもやるようにと私が言ったことも率先してこなしていました。これで上がらないわけがない。

だから理科が95点と聞いたときも、ホンネは
(うーん…まあいいけど…100じゃなかったのね…)
というのが率直な感想でしたが、それを言っては可哀そう。
こういうときはまず何よりも褒めることが大事なのです。

「1学期のときの理科は何点だったの?」

「60点ぐらいでした。オレ、こんなに取ったの初めてです!」

「そっか、それは良かったな^^」

**********************

10分後、授業の準備を終えて教室に入ると、彼のほかに女子2人が来ていました。この3人は学校のクラスも同じです。

私を見つけると、すぐに1人の女子がおおはしゃぎ。
「聞いて聞いて!理科返された!」

「ほー、何点だったの?」

「85点!過去最高!」

「へーそれはすごいじゃないか!」

とりあえず褒めながら手元のファイルにあった過去の成績データをこっそりチェックすると、確かに過去に80点以上はありません。

「いやー今回がんばったー!でもこの人は95点だよ!」

そう言って先ほどの男子を指さす女子。男子は満面の笑み。

するとそれを聞いていたもう一人の女子が「わたしは…」と言って口をつぐみました。

そのあと、私もがんばったんだ、でもどうしてもできないところがあった、でも…これでも私は結構がんばったんだよ、ということをしきりに述べるも点数はなかなか口にしません。

その女子はずっと明るく笑っているものの、次第に眼にはキラキラ光るものが。

私はそれには気付かないふりをして成績表を手渡しました。
「はい、これに書いて」

女子は「えー書くのー?」「やだー書きたくなーい!」と引き延ばした後、マスの隅に米粒ほどの大きさで60と書いてよこしました。

過去の点数を見ると30点台、40点台ときて今回だから、いやいやこれは大変よく頑張ったと言えます。

私は、(前より良くなってるじゃん!)

…と言おうとしましたが…やめました。

この人はさきほどの2人と自分を比べて悔しがっている。

あの2人と張り合おうってんだから上出来だ。次はもっと上へ行くかもしれない。

今は…そっとしておこう。

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ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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