模試を返すとき

つい先日、夏に実施したみやぎ模試の結果が返ってきました。

中3特進クラスのメンバーに成績表を手渡すと、さっそく生徒同士があちこちで「今回お前はどうだった?」などガヤガヤが始まります。

(さ~てここだ…)
私はみんなの喜怒哀楽を遠巻きに眺めながら一つ深呼吸しました。ここで自分が何を言うかが大事だ。この先、生徒らのスイッチが入るかどうかはここで決まる。。。

「さて、みんな聞いてくれ」
私がパンパンと手をたたくと、25人いるクラスのみんなはおしゃべりをやめてこちらを向きました。

「まずは今回上がった人!
よく頑張ったな。特に〇〇さんなんかはひと夏で7ポイントも上げている。
これはすごいことだよね。ほかにも××さんとか△△さんとか…」

私はまず、今回成績が上がった人たちを褒めました。これには2つの理由があります。

一つ目は褒めることによって彼らに自信をつけさせたかった。

今回のはマグレじゃないんだよ。
いつもすごいと思っていたあの人は実はたいした実力じゃないんだ。
あなたの方が実力が上なんだ。
だってこの夏は受験生はみんな頑張っていたはずじゃないか。
それをごぼう抜きにしているんだからさ。

だから上がったあなたは胸を張ってくれ。
そして、「やればできる」「自分はほかの人間よりも力がある」と認識してくれ。

その自覚が次の成果を生む大きな力になるんだ…という思いです。

もう一つの理由は下がった人に危機意識を持ってもらいたかった。

下がった人にはいくつかの理由があります。

例えば、
・宿題をやってこない、または半端な仕上がり。
・マイペースなためテストが時間内に終わっていない。
・競争心、向上心がない。他人より優れたいと思っていない。
・やらないと置いていかれるという危機感がない。
など。

この部分を取り上げてその人たちを注意してもいいのですが、それよりは上がった人を褒めることによって彼らの中に自然と湧き上がってくるものに期待したいという思いがありました。

その後の英語の演習中、今度は全体にではなく個別に声をかけていきました。

「今回はよかったな。やっぱりお前はできるんだ」

「さすがだな、前からこのぐらいの力はあると思ってたけどホントだったな」

と教祖が信者にマインドコントロールをかけるかのように声をかけていくと、ある人はニヤリとして自尊心がくすぐられた表情を見せ、ある人は笑顔になりつつもいえいえと緩やかに首を横に振ります。

そして、今回また成績が上がって偏差値66になった最後列に座っている男子に
「南とかじゃなく一高狙っていったら?余裕だよ」

と声をかけると、その生徒は、自分はそんなんじゃないとぶるぶる首を振り、ヤドカリのように元の殻に収まりまろうとしました。

私はため息をついてヤドカリ君に言いました。
「だって、一高は偏差値67だよ?余裕で射程圏内じゃないか」

「いや~無理っす…」

「はぁ?無理?
無理じゃねーだろ!…ったく。誰に習ってると思ってんだ。

あ~あ…どっかに肝の座った武者はいないもんかねえ…
お前は見込みがあると思ってたけど…
所詮指示待ち人間だったか…。この小者野郎が」

武闘派で普段威勢のいいあいつにはこのぐらい言ってやらないと効き目がないと思っていると、前に座っていた友人男子が振り向いて言いました。「へっ!この小者野郎が!ヘイ、チキン!」

ぷぷ、面白い!もっと言ってやれっ!

「はぁ?なんだと!お前に言われたくねえよ!」

「うるせーこの小者!」

ククク…そうだっ!お前たち、もっと競争しろっ!そしてもっと上を目指すんだっ!

テーマ :
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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