宿題あれこれ

今年中2になる生徒たちは私に習うのが初めて。

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そこで先週の授業冒頭、新しいテキストを渡しながら勉強に対する私の考えを特進クラスの生徒たちに伝えました。

「さて…このテキストの中なんだけど…解答が挟まっているよな…」

小学生や中1のころには解答は渡していなかったので、前から在籍していた生徒は言われて初めて気がついたようでした。

「これからは宿題をやったあと自分でマルつけまでやってもらいます。

このマルつけを自分でするというのが勉強の上でとても大事でね。

毎年中2中3の特進クラスには解答を渡すことにしているんだけど、こうするとあるお母さんにはこのように言われる。

『先生、ウチの子、絶対丸写ししてしまうから答えを取り上げてください』ってね。

そういうとき俺はいつもこう言うんだ。『大丈夫ですよ。〇〇君は答えの丸写しなんてしませんよー』って。

お母さんの反応はまあいろいろかな。笑ったり訝ったりまあいろいろ(笑)

怪しむ人には再度言うよ。『〇〇君は大丈夫です。信じてやってください』ってね」

生徒全体を見回すと、クスクス笑う人、緊張している人、いろんな人がいます。

「解答を見て宿題を仕上げることになんの意味もないってことは…あなたたちは分かるよね?」

また全体を見るとこくっとうなずく人が少々。

「学校の宿題はさ…解答を見てもいいからとにかく出せなんてよく言われるけどさ…

いいからね、俺にはそんなことしなくて。

だいたいさ、俺は宿題は嫌いだから。あんなものない方がいいに決まってる。

おいケイシン、お前は宿題があった方がいいか?」

手前に座っている男子に聞くと、やや間があってから「まあ…あった方がいいです…」と答えます。

「へぇ~。おいモリ、お前は?」隣の男子に聞くと彼も迷った末に「あった方がいいかも…」と答えました。

「へぇ~、最近の人たちはマジメなんだねぇ。あった方がいいなんてねぇ。どう考えてもない方が楽しいんだけどなぁ。だって宿題あったらゲームできないじゃん。

俺なんて夜早く寝て、親が寝静まった3時ころにこっそり起きてドラクエやるのが楽しみだったけどなぁ」

笑いながら過去の話を語ると、初めての先生を前に顔がこわばっていた生徒も徐々に緊張が解けてきたように見えました。

「ははは、ウソウソ。まあゲームはやったけどそれが理由じゃない。

もし今後『ゲームやっていて宿題やれませんでした』なんて人がいたら怒るからね(笑)

宿題が嫌いな本当の理由はね…、

宿題なんてよこされたら『自分の研究ができないじゃん』ってことだよ」

生徒の方を見やるとみんな意味がつかめていないようでした。

「たとえばさ…俺はみんなと同じ中2の一学期、6クラスある学校で順位は30番くらいだった。

数学とかの頭を使う問題は大好きだったけど、ほかはテキトー。でも順位に不満があったワケではなかったから別に何とかしようとは思わなかった。

でも一学期のテストが終わったとき、トップの人に勝ちたいという欲が出てきたんだな。次は絶対に万年一位のアイツを超えると誓った。

そして中2の夏休みに猛勉強しようとしたんだけど…宿題が多くて困ったんだよな~。

英単語の練習とか漢字とかさ…そんなの書けるって。

読書感想文?弁論?そんなもの、順位に関係ないじゃん。

何この数学…これはもうできるよ!とかね…結構ワガママだった。

でもこれを終わらせなかったら自分の研究ができないからね…早めに終わらせることにした。

宿題をしながら『なんでこんなものをしなきゃならないんだ』ってずっとブツブツ言ってたな。

でもどうにかこうにか宿題を終わらせたあと、やっと自分の時間がやってきた。

俺は歴史が一番苦手だったからまずは歴史を猛勉強した。

具体的には、まず文房具屋に行って大きな模造紙、あの学級新聞とかのやつね、それを買ってきた。

そして、何時代に誰が何をしたかサッパリ分かっていなかったので、それをマジックと模造紙で表にまとめていった。縄文時代から江戸時代までの年表も作った。

そして出来たやつを4畳半の壁と天井一面に貼って、常に目に飛び込んでくるようにした。

これが効果バツグンでね。部活から帰ってきて床にゴロ寝しても天井にデカデカと書いてあるから嫌でも覚えられた。

そして夏休み明けの2学期のテストで…いきなり1位になった。誰にも信じてもらえなかったけどね。

高校時代でいうと…俺が一高に入って感謝したのは宿題がなかったことだ。

俺は数学で分かんない問題があるとずっとそればかり考えている性格だった。

その日はもちろん、次の日も次の日も…。ただの一問に一週間考え続けるなんてことはしょっちゅうあった。

隣に解答があるのにね。それを見ては負けだと思い来る日も来る日も考えた。

今思うと、あのとき解答を見ないで自分の力であれだけ考えた経験があったから、今もいろんな場で考える力が発揮されるんだと思う。

でも今は一高も宿題を大量に出す学校になっちゃってね。

もし自分が高校のころに、今の量の宿題を出されたらと思うと…ゾッとするよ。

きっと宿題提出のためにあっさり解答を見ちゃってたんじゃないかな。

で、知識はあっても、考える力はない…というおバカさんになった可能性がある。恐い恐い…」

しゃべっているうちに、中2になったばかりの生徒にはちょっと難しい話かな…とも思ったのですが、意外にみんな真剣に聞いているように見えました。

「ということでね…宿題は出すけど、やってこないからと言って怒ることはないよ。

社会の年表作ってたとか去年の英文法の復習をしていたとか言ってそれを見せてくれたら、俺は感動に震えるだろうね。

ただし、ただのサボリならば…親に電話して三者面談となります。そこのところよろしくね!」

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ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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