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雑談授業4

「さあ、自由権の最後は…経済活動の自由だ」

私は白板に大きく経済活動の自由と書きました。すぐさま生徒がノートに取ります。

「経済活動って言ったら…お金だね。お金を稼ぎ、使うこと。

そのために真っ先にやるのは…仕事。はい、一つ目は職業選択の自由だ。

昔は身分の違いがあったからなかなか自由はなかったけれども…今はがんばり次第でどの仕事についてもOKだ」

これはさすがに分かりやすいようで生徒も納得顔。

「あとは…居住の自由というのもある。どこに住んでもOKってこと」

すると生徒はそんなの当たり前じゃんという様子。

「でも昔は違ったんだよ。身分の違いがあったときは、身分によって居住区が決まっていてね。
 
特に奴隷的身分の人は住めるところが限定されていた」

みんなの反応を確かめつつさらに続けました。

「ほかのケースでは…例えば、T君、お前がクラスにどうしても好きな子がいてさ、その子のアパートの隣の部屋が空いていた。で、そこに引っ越す…と。」

私がこう話すと女子連中から笑い声が起こりました。

「それで、その子が朝、家を出たときにお前も家を出るんだ。
そして『やあ、おはよう!奇遇だねー』って声をかける。

次の日も『あ、おはよう!今日もかー、うれしいなあ』って。
次の日も、そしてその次の日も…」

自分で言いながらプッと吹き出しそうになったとき、ある女の子が身を震わせて言いました。「やー!キモーい!」

それを受けて隣の女子も「キモいよねー!やだー!」と絶叫。みんなはそれを見て大笑い。

「ちょっと待て!
まったく…だからお前らはバカなんだよ。
お前らのアホな脳でも分かるように例を出してんのにさ…。
こんなの架空の話に決まってるだろ。それをなに真に受けてんだよ…」

「ええーだってー!」

「あのね…架空なの、カ・ク・ウ!!」

すぐに感情的になる2人に手を焼いたものの、周りは私の話の続きを聞きたいように見えたので無視して進めました。

「で、その女の子が、T君と朝出会うのが何日も続くので不思議に思っていたとき、たまたま隣の表札を見てしまった。

そこには…T君…お前の名字が…。それを見てその女の子は叫んで言った。

『ちょっと、これってどういうこと?』女の子はものすごい剣幕でお前に詰め寄る。さぁどうする?」

さっきキモいと言った女子も含めてみんな興味津々でT君を見つめました。

「ちょ、ちょっと…どうするって言われても…」

「フフフ…そういうときはこう言ってやれ。

『日本国憲法の自由権、「経済活動の自由」の中に「居住の自由」というのがあるのをキミは知らないのかい?』って」

クラスは大ウケ。しかしさっきの女子がまたもや叫びました。

「なにそれ!キモいんだけど!」

「……だ・か・らーーー…カクウの話つってんだろーがっ!

だいたいキモイキモイってな。お前はそれしか言葉を知らんのかっ!この単細胞生物め。いちいち入ってくんなっ!」

ピシャッと言ってやったのですが、その女子も本当は話に入りたくてウズウズしているのが分かります。よって、今度はその女子に当てました。

「じゃあ、もしお前がその立場だったらさ…相手に『居住の自由』って言われたらどうすんの?」

その女子は当てられて急に恥ずかしくなったのか、小声で言いました。

「…えーっと…やめてください…って言います」

「バカ!相手はT君だぞ?それでやめるわけねぇだろ!」

するとT君が「ちょっと、ちょっと」と言って、両手をブルブル振りました。

「さあさあ、どうすんのさ。なにしろT君だからね…早く手を打たないとだんだんエスカレートするよ」

横でT君が頭を抱えます。クラスは大爆笑。

「え~と、え~と…すいません、やめてくださいって」

「バーカ!そんなこと言ったら、相手はますます萌え萌えになっちゃうだろ」

「だって…だって、わかんないよ!」

「…ったく。だからさっきも言ったろ。『あなたの行為は公共の福祉に反する』って言えばいいんだよ」

成績のいい生徒は笑いながらも、ああなるほど!とウンウンうなずいていました。

「はい、まとめね。どんな人権も公共の福祉、いわゆる他人の幸せ、社会全体の幸せにはかなわないんだ。それを守った上での人権ということ。わかった?」

テーマ :
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

ハイパーラーニング

Author:ハイパーラーニング
2000年に名取市で生まれ、生徒たった1人から始まった塾は、2016年におかげさまで1教室400名を超えるまでになり、同年、五橋に2教室目が誕生いたしました。

これまで、勉強をつい怠ける男子生徒や、受験に不安を感じる女子学生と、日々丁々発止のやりとりを続けてきて十余年、時が経つのは随分あっという間だった感じがします。

初心を忘れず、生徒との一分一秒を大切に。これからも生徒さんの目標達成に向かって共に歩んで参りたいと思っています。

こちらでは各講師が日替わりでクラスの様子をお伝えしてまいります。

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