テスト中に突っ伏して寝る人

今日は中3のみやぎ模試。

前回大幅に上げたので、今回はそれが維持できるかが課題です。

数学の問題を眺めると、夏期講習から一貫してやってきた、関数の動点問題や三角錐の空間図形問題がドンピシャで出題されていました。

(これはこれは・・・)

あまりにピッタンコ過ぎて、逆にこれだけ毎日やってきて解けなかったらどうしようと少し不安に襲われましたが…でもまあ、おそらくは大丈夫だろう…と最後には淡い期待を寄せ、教室へ。

まず標準クラス(基本を丁寧に行うコース)へ行くと、英語が始まってまだ20分なのに、問題と解答を閉じて机に突っ伏して寝ている男子がいました。英語が苦手な生徒です。

近くへ行って解答用紙を見ると、記号を埋めただけで文章を書くところはほとんど白紙でした。

私は彼をそっと起こして小声で言いました。
「もう解けるところはないのか?」

すると彼は愛想笑いを浮かべつつ答えました。
「う、うーん…無理っすね…」

「そうか、ちょっとこっちへ来い」

私は彼を立たせて、他の部屋へ連れて行きました。

移動中、他の男子生徒はちらちらとこちらの様子をうかがってきます。

別室に行ってドアを閉めたあと私はその生徒へ言いました。

「あのな…入試でさ、同じ30点を取った生徒が二人いてさ…
一人は受かって一人は落ちるということがある。
点が同じなのにな。この差はなんだと思う?」

彼は怒られることを想定していたのでしょうか。
突然のクイズに戸惑いながら答えました。
「…内申点ですか?」

「ふん、それもあるけどな…ならば内申点も同じだとしよう。
それでも勝敗が分かれることがあるんだ。それはなんだ?」

「……」
彼は一生懸命考えています。

「別に勉強に限らないよ。部活でもそうだ。
全く同じ能力の二人がいてさ、片方はレギュラーで片方は補欠だ。その差はなんだと思う?」

「…う~ん…わかりません」

自分の口から言わせたくてしばらく待ちましたが出ませんでした。やがて私はゆっくり語りかけました。

「それはな…必死さだよ。もがいたかどうか。受かるために、一点でも多くとるために、がむしゃらになったかどうかが大事なんだ。

例えばさっきのお前の解答、記号がうまく当たって30点取ったとする。

そしてもう一人、同じ30点だけどこっちは文章で書くところも全て埋めた。全部バツだけどな。それでも埋めて30点取った。

お前が高校の先生だったらどうだ?どっちを取る?」

彼はやっと理解したようで「埋めた人」と答えました。

「だよな。

あのさ…、オレは内申点なんかこの世からなくなっちまえばいいと思ってるんだ。

最近はアレのために先生にご機嫌をとったりなんかしてな、全くバカバカしい。

だいたいペーパー試験だけで十分なんだよ。

だって、努力の跡から勉強に向かう姿勢まですべて答案用紙に現れるんだからさ」

彼はこちらの目を見て真剣に話を聞いています。

「お前の答案、ほとんどが空欄だったよな。
 
どうせハズレだから書いても無駄だと思っているとしたらそれは違うぞ。
 
例えバツであっても書いた中身を見れば『ああ、この人、受かるために必死なんだな』というのは見ている人に伝わる。

逆に、白紙の答案を見ると…俺が先生なら腹立つな。こいつ受かる気あんのかと。

だからどうせハズレと分かっていてもあきらめずに何か書かなくちゃいけないんだよ。

入試になったらちゃんと書くと言うか?…それは無理だな。

普段の模試から必死に食らいついて初めて、本番でも同じことがやれるんだ」

彼は一つ一つうなずいて話を聞いています。そう、この人は本当は素直でいいやつなんです。

「さ、残り20分ある。行こうか」

二人で教室に戻ると、男子生徒らはまたちらちらこちらを見てきました。

「はい、なんでもない、なんでもない」
そう言ってパンと手を叩くと、みんな試験へ向かいました。

一方、席に戻った生徒もそれからきちんとした姿勢で問題を読み始めました。

そうそう、必死になってがんばれよ!

テーマ :
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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