後期入試のはなし

今回は、高校受験「後期選抜」の話を。

後期では、定員の80%、つまりほとんどの人がこちらで受けることになります。

後期

「学力検査」という欄に、「国、社、数、理、英の5教科」と書いてありますね。

後期の入試は、前期のような国数英3科目と違って、5教科で勝負するわけです。

「あ、そう、5教科の総合得点を競うのね、わかりやすいじゃん♪」

と思ったあなた!…実はそうではありません。

カコミの一番下に「調査書点と学力検査点の『相関図』を用いて」選抜すると書いてありますね。

調査書点というのはいわゆる内申点。。。

これを「相関図を用いて」合否判定するんです。

では、劣等生の巻き返しを決して認めない(?)理不尽システム「相関図」とやらを詳しく見ていきましょう。

相関図0

縦軸には「学力検査点」と書いてあります。

これは入試本番で取った得点のことで、上が高得点、下が低得点となります。

横軸には、調査書点とあり、左が高い人、右が低い人です。

エリア左上の人は、入試もよくて内申もいいから非常に優秀ですよね。もう合格間違いナシです。

一方、右下の人は…残念。入試も悪く内申も低いので合格とはなりません。

結局、色つきの「領域A」に入っている人が文句なしで合格(定員の約80%)、その外側の「領域B」から残り20%を審議して決めるということになります。

さて…合格ゾーンを見ると…

たてよこバランスよく評価していると思いますか?

こたえは……「否!」

下を見てください。

相関図

内申点がいい人は入試当日、①の列にいることが確定しています。

この列だと、よほど入試本番でやらかさない限り順当に合格するでしょう。

これまで中学3年間よく頑張ってきたんだから、このぐらいのご褒美はあげてもいいかもしれません。

一方、内申点が中くらいの②の列の人は…油断なりません。

図を見ると、入試当日のぶっつけ本番で、順位的に真ん中以上でフィニッシュしないと合格ゾーンへは入れないことになります。

え?真ん中の順位ですって??? 

おお…自分で言っていて震えてきました。

結構ハードル高いじゃないですかこれ!くわばらくわばら…

さて、最後。内申点が低い③の列の人ですが…入試当日どのぐらい取ればいいんでしょうか?

「自分は内申低いからなぁ…
 でも……この半年…オレは誰にも負けないくらい勉強がんばった!
 模試でも、最後は合格ラインを大きく超えた!
 オレ…昔はバカだったけど…今ならいける!いけるはずだ!」

と燃えに燃えて勝負を挑んでも…

はい、図を見れば分かる通り…

何点取っても受かりませーーーーーーーーーーーーーんっ!!!

「そ…そんな…せ…先生…先生ーーーっ!!!」(生徒は泣きじゃくって先生のもとへ)

「ダメだっ!ダメなんだっ!…ああ、確かにお前は優秀だ…私の目に狂いはなかった。ここまで本当によく伸びたな」(先生、涙をこらえながら生徒の肩にポンと手をやる)

「先生!どうして…どうしてーーー」(生徒、先生の胸をつかんで激しく揺する。先生、なされるがまま)

「おお…かわいい私の生徒よ…ごめん…ごめんよ…私に力がないばっかりに…」(先生、力なく首を横に振る)

「せ…先生…お…お願い…そんなこと言わないで…ま…まだ…まだチャンスはあると言ってよ!」(生徒、自分の顔を両手で覆う)

「…非常に残念だ。…美術と家庭科が…致命的だった…」(先生、両手を後ろに組み、夜空に浮かぶ星を見上げる)

「ぼ…僕は…僕はまだ…死んでませんっ!僕は死にましぇーーんっ!」

「いや、お前はもう死んでいる…あたたたたぁーーーっ!!!」

と…、私自身、書いていて途中から精神的におかしくなってしまうぐらい理不尽なこの③の列。これはないよ…。

これを見ているかもしれない安倍総理に聞きたい。
この国は再チャレンジの国じゃぁなかったんですかっ?
落ちこぼれにもチャンスを与えてよっ!
ま…見てないか…

この③の列。

図を見てお分かりのように、たとえ本番で高得点を取っても合格ゾーンには入れません。

かろうじて「領域B」に食い込めば、審議の対象ぐらいにはなるかもしれませんが…大切な進路をそのワンチャンスに賭けるというのも現実的ではありません。

これが「相関図」方式ではなく、前期選抜のように「加点」方式だったらいいのに。

これなら③の人も、内申点でのマイナス分を試験で補えます。

とにかく、どこまで行っても無理という、夢も希望もないのは絶対にあってはならないと思うのですが…はぁぁ…これを見るたび、ため息ばかり出ます…


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ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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