好成績のタネ明かし

<前期の続きpart.4>

 勝負に負け…屈辱を感じながらも、どんな勉強を?とS君に聞くと、彼はあっさりこう答えた。

 『そりゃあ、俺は勉強やってるからねぇ』

 …えっ?

 俺はその当たり前すぎる答えを聞いて驚いた。

 『えっ?お前勉強やってんの?』

 『何を失礼な。そりゃやってるよ』

 『ええ~っ?…だってお前んち…いつも溜まり場じゃん…』

 『そうだねぇ』

 『11時くらいまで、いっつもマージャンやってたろ』

 『ああ』

 『じゃあ、いつ勉強してんの?土日?』

 『いや、毎日』

 『えっ?どのくらい?』

 『う~ん…大体5時間ぐらいかな…』

 『な…なにぃ…?』

 いやー、このときの衝撃っていったらなかったな…。しばらく呆然と立ち尽くしたあと、やっとの思いで俺は聞いた。

 『ご…5時間て…何時から何時?』

 『大体みんな帰って風呂入ってからだから…11時半ぐらいからかなぁ』

 『…そ…それで?』

 『ん?だから…4時ぐらいまで』

 『よ…4時???』

 第二の衝撃だった。そんなことが可能なのかと思ったね。

 それじゃあ全然寝れてねえじゃねぇか!って、とても驚いたのを覚えてるよ。

 一応、何時に起きるのか聞いたら、8時ちょっと前とのこと。

 一瞬それでは…と思ったけど、やつの家は学校から歩いて3分のところだ。

 なら学校に間に合うか…と思ったけれども…

 『睡眠時間が4時間?それを毎日?』

 『ああ』

 『眠くないの?』

 『もう慣れたよ』

 『毎日って…さ…365日?』

 『うん、もちろん』

 『えっ?クリスマスとか元日とかも?』

 『クリスマスって、お前ナァ(笑)もちろんだよ』

 はい、第三の衝撃。

 いやぁ、すごいねどうも。何かがあるから今日は勉強いっか…みたいなことがS君にはないんだな。

 そのあとも色々聞いたら、一日5時間の毎日勉強は、小学校高学年から始まったそうだ。

 そして中学3年間ももちろん続き、現在に至るんだって。

 いやあ、たまげたね。こりゃ勝てないわ。

 同じ脳ミソだったとして、向こうの方が何時間もやってんだからさ…

 そのあと俺も聞かれたんだ。
 
 『お前だってバイト終わってから勉強やってるんだろ』って。

 『いやいや夜11時過ぎから勉強とかって…俺はそんなの無理だから。俺は7時間は寝ないとダメだ。家から学校まで1時間かかるし、平日はやれないよ』と言ったら、今度はやつがたいそうビックリしてね。

 『勉強やってないのにどうしてそんなに成績いいんだ』って。

 やつは、普段勉強もせずに成績が悪いやつが大嫌いだった。だから成績がいいやつは自分と同じようにやることはきちんとやっていると思っていたんだろう。こっちを見て不思議でたまらないという顔をしていたので、俺は慌てて弁明した。

 いやいや俺は土日にガーッとやるタイプだし、解けない問題を日常生活の中で何日も考えたりするから、これでも一応脳ミソは人一倍使ってるんだよと。

そしたらお前みたいなのを天才と言うんだと言われたけど、いやいやお前に勝てていないからって言ってね。

 さ、話を戻そう。

 結局伝えたかったことは…、とにかく、頭のいい人間は、すべからく勉強をやっているということだ。

 頭のいい人は、自分なんかとは脳の構造が違うんだろ…と思っていたら大間違い。

 一高のトップクラスですら、結局は勉強量なんだからさ…

 中学校の10位以内なんて、たかが知れていると思わない?

 『あいつは天才だ!勝てっこない!』なんて言うけどさ…そんなの幻想なんだよ、幻想。わかった?」

生徒らは私の話を大変興味深そうに聞いていました。

ちょっとでも自分の可能性を信じてくれたらいいんだけどな。

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ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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