丸付けのレベル(2)

「丸付けには3段階のレベルがあってね」

クラスを見渡して言いました。

「例えば、自分は5cmと書いた。
でも、丸付けしたら解答は3cmだった。
で、バツをつけて、赤ペンで横に3cmと書く。
…と、ここまではみんな共通。OK?」

生徒らはウンウンとうなずきます。

「さて、ここからなんだけどさ…、
 
最悪パターンが…『そのままスルー』しちゃうってこと。
どうしてハズれたのか確かめないのね。

その人らにとって勉強とは…赤ペンで正しい答えを書くことなんだ。
だから当然…弱点は埋まらない。。。」

そう言って、このパターンに当てはまっている生徒らの顔を順に見渡しました。
目があった何人かがすまなそうに愛想笑いを浮かべます。思い当たる節があったようです。

「思うにそういう人たちは…ハズれても悔しくないんだと思う。だからさっさと次へ行けちゃうんだな。」

(そんなことないよ!)という目でこちらをにらむ女子がいますが、続けました。

「さて、次のパターンは当然…『見直しをする』ということになる。
自分の書いた答えがハズれた…⇒悔しいっ!⇒どうして?
となって、解答解説をよく読むんだ。

そういう人は…点数が上がるよね。
勉強のたびに『ああ、なるほどそうやって解くのかー』って新発見があるんだからさ。さっきの人とは大違い。

少なくとも三桜や南以上に合格したかったら…当然こういうところがなきゃいけない。」

三桜や南高は、さっきの女子の志望校。

話の中に具体的な高校名を織り混ぜると、生徒らがビクッと反応することは経験的に知っています。このワードを出すことによって、闘争心に火をつけたい。悔しさを感じてほしい。
生徒らがどう思ったかはわかりませんが…。

「さて、最後に一高二高レベルというか…ホントにトップクラスの話になるけど、彼らの丸付けはまたちょっと違うんだ。

自分は5cmと書いたのに、解答には3cmとあった…。その時彼らはこう思うんだ。

『なんだこれ、解答間違ってるじゃん』ってね」

するとある女子が、
「あ、それウチのお兄ちゃんよく言ってる」と言って笑いました。

「へー、あいつが(笑)…さすがだな。確かに奴なら言いそうだ。
思えば、こうやってみんなと同じように問題を解いてもらっているときからそうだったな。

数学の証明なんか、非常に手が込んでいてね。
解答にスッキリしたのが書いてあるのに、
自分が手間ひまかけて育てた証明を愛おしむようなところがあった…。
はいはい、そこっ!キモいって思わない!

まあでもポイントはね、自分に自信があるってこと。
答えが3cmとなっててもにわかには信用しない。

さっき『解答解説をスルーせずによく読めよ』って言ったけど、実はさらに上があってね。

3cmは分かった。
解答解説にはそのやり方が載っているんだろうが…
ただそんなものより、オレのやったやつのどこがおかしいんだ?
と思える人間が一番なんだ。こういう人はなかなかいないけどもね。

照らされた道、示された道があるなら、そこはあとで見てみるよ。
けど、オレが今歩んでいる道も多分通じているんだ。ちょっと待っててくれよっていう考え方の人。

こういう人は…、
こないだ話した「初見」の問題にめっぽう強くてね。

一高、二高の小論文なんかはその最もたるものだけど、
彼らは、今までに見たこともない問題のときほど、力を発揮するんだ。

暗闇を開拓することなく、照らされた道ばかり歩んできた人間はこうはいかない。

ま、ごく一部の話だけどね…

さ、長くなった。問題解き終わった人は解答解答!!」

テーマ :
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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