道具から入らない2

その生徒は、計算問題をオレンジ色のペンで解いていた。

白のノートに発光系のオレンジで書いているので、まぶしくてよく見えない。

いったい本人は見えているのだろうか?
…まあ…、やっているんだから見えてはいるんだろうが……。

しかもペンだから、書き間違ったときに消せない。
案の定、間違ったところはグチャグチャと塗りつぶして、その近くに新しいのを書き直している。

また間違った。
そしてまたグチャグチャとやった。
2x= のあとに団子があり、
その下も団子があり、
そのナナメ下に4と書いた…。

私はどちらかというとずぼらな人間で、決してマメな男でないが…、このケースはダメだ…問題外。

ダメな理由を挙げるなら、
発光色でやっては見間違いが起こるとか、
団子だらけでは行がずれていってイコール何なのか分からなくなるとか、
「テスト本番では消しゴムで消すから普段はいいだろ」と言って上達できるものではないとか、
それこそ挙げればキリがないが…、

しかしなんというか、そんなもの全てを超越して、物事をやろうとする態度に問題が大アリだ。

だからいちいち全ての理由を言うことなく、軽い調子で言った。

「オレンジではまぶしくって見えないだろう、間違うから鉛筆使えよ」

生徒はふと顔を見上げ、こちらを不思議そうに見た。
何も感じるところはないようだ。

「ペンで書いてはダメだ。鉛筆とかシャープペンはないのか?あと消しゴムな。間違ったらちゃんと消してやるんだぞ」

今度はキツめに言った。が…、返事はない。

うーむ…
ここで「はい」と言えたら伸びるんだけど…

ほとんどの生徒はそう言えるが、勉強が苦手な生徒はここが壁だ。

その後、他の生徒のところを一巡して戻ってくると…さらにビックリ。

オレンジをやめたのはいいが、今度は紫や緑のペンで問題を解いていた。ああ…

「なんて日だっ!
 どうして言ったようにやらないんだ!
 お前が計算ができないのはそこが原因なんだよっ!」

*************************

ああ…怒鳴ってしまった…

帰宅後…反省した…

あのあと…、帰りに彼をフォローはしたが…、もう勉強が嫌になったかもしれない…。だとしたら俺のせいだ…。

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ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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