感情を取るか数学を取るか

授業後―

数学ができない女子Yが友達と話しているのが聞こえてきました。

「でさあ、答えが212πと出てね。
答えがあたしの誕生日だから絶対当たっていると思ったんだァ」

「ハイ?」

思わず振り返った。向かいの女子二人はハハハと笑っている。

「た…誕生日ってなに…」
「え?私の誕生日。2月12日だから」

「…それで?」
「え?だからこれは絶対当たってるって思って(笑)」

前回模試で75点、偏差値65を取った女子である。
曲がりなりにも仙台南を受けようとしている女子である。(きっと合格だろうが…)
なのに!である。誕生日だと?

周りの女子はまたクスクス笑っている。

・・・

笑えない。
まったく笑えない。

これだ・・・
感情だ・・・
感情が入るからいけないのだ・・・
なんで物事を感情で判断するかな・・・
誕生日なんてただの365分の1日だろうに・・・
数学ができないわけだ・・・


先日の中3授業。

下の赤い四角形を正方形と思い込んで計算している生徒がたくさんいた。

「辺が等しいのはすぐ分かるけど、なんで角まで等しいと思うかな。証明したの?」

rippoutai.jpg

えっ?違うのォ?とビックリしている顔に向かって私は再度言いました。

「たぶん90度だろうとか、正方形っぽいとかね。
見た目、感覚、感情でお前たちは判断するんだ。
浅はか極まりない。
単細胞生物。
たとえそう見えても証明してからじゃないとダメだろ!感覚はシャットアウトして!」

***************

先日、早坂クンに赤ちゃんが産まれたので出産祝いに駆け付けた。

ガラスケースに入った赤ちゃん。

産まれたてホヤホヤを見たのは我が子以来だから10数年ぶりだ。

しかし…ちっちゃい…
足の指……なんだこれは…
プニプニして…グミみたいだ…
オレのシーラカンスとは大違いだな…

そのとき、赤ちゃんがブルッと身を震わせ、クゥ~とうめいた。

(うっ…かわいい…)

思わず目を細め、緊張が緩みそうになった……が、なんとか踏みとどまった。

(イカン…。ここでダラーっとなったら感情に侵されてしまう…数学が解けなくなる…)

早坂が赤ちゃんの方に向き直った。

「どうちたんでちゅか~」

そう言って赤ちゃんのほっぺを両手でグニグニし始めた。
フフッ…まあお前はいい。けどオレはしない。

すると早坂、急にこちらを見て声を上げた。

「あ、そうだ、先生!ウチの子、抱っこして頭撫でてください!これで頭が良くなる!」

(うっ……バカっ、よせっ!
オ…オレだってホントはさっきから一回抱っこさせてって思ってたんだ…

でもそれをしちゃあ…
それをやってしまっては数学が…
ダメッ…う…うわあ…!)

IMG_8419.jpg

なんか赤ちゃんがニコニコしているように見える…

ヤバい…またほっこりしてきた…

ダメッ!オレは感情を捨てたのだ。

うう…つらい…
この生き方…つらい…
けど…数学を取った以上…仕方がない…(泣)

****************

(おまけ)

翌日、小学生を指導する女性講師の小原さんが早坂に言いました。

「ブログ見ましたぁ!
おめでとうございます!
赤ちゃん、可愛いですね!」

そう言ってニコニコ、もう笑顔がこぼれてくるといった感じで笑う。

ふぅ~…これだから女は…

「小原さん、ダメ!」
「え?何がですか?」

「そうやってすぐにほほ笑む。
何が可愛いのかきちんと証明してからじゃないとダメだよ」

「ええ~っ?証明ですかぁ??」

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ジャンル : 学校・教育

プロフィール

ハイパーラーニング

Author:ハイパーラーニング
2000年に名取市で生まれ、生徒たった1人から始まった塾は、2016年におかげさまで1教室400名を超えるまでになり、同年、五橋に2教室目が誕生いたしました。

これまで、勉強をつい怠ける男子生徒や、受験に不安を感じる女子学生と、日々丁々発止のやりとりを続けてきて十余年、時が経つのは随分あっという間だった感じがします。

初心を忘れず、生徒との一分一秒を大切に。これからも生徒さんの目標達成に向かって共に歩んで参りたいと思っています。

こちらでは各講師が日替わりでクラスの様子をお伝えしてまいります。

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