悲しいおつかい

新人戦のため、今日は中2授業がお休み、明日は中1がお休みとなっています。

中3は夜18:50~21:20です。ご注意ください。

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昨夜12時―

生徒が全員帰り、私も名取と五橋両方のブログを書き終え一日が終了。真田、加藤と一緒に教室を出る。

「お二人とも遅くまでご苦労様、明日の中2はお休みですね、ゆっくり休養を取ってください」


教室の外に出ると、、、空気が冷たい。

「うわ~…寒い」
真田さんが体の前で腕をクロスさせて両肩を抱える。

「加藤さん、半そでだね」

真田さんが笑うと、「大丈夫ッス」と加藤さん。私も笑う。


車に乗った。

ふぅ…と一息吐き、今日は忘れないぞと誓う。帰りに絶対寄っていかねば。

車を走らせて数分、24時間営業のスーパーに寄る。

台車に買い物かごを設置。そのまま飲料コーナーへ向かった。

卵とか牛乳は家の近くで調達できるが、ジュースなどのペットボトル系は重たいので月に数回はこうやって車でまとめ買いするのである。

棚の値札を見る。

1.5リットルのコーラが137円。安い。かごに入れる。

長男が好きなジンジャーエールも入れた。サイダーも買っておこうか。

炭酸ばかりじゃアレだな…、そう思ってオレンジジュースとアップルジュースも入れた。

次男の顔が浮かんだ。あいつはカルピスが好きだったな。

しかし、小6にもなってカルピスって。クスッと笑いながらかごに入れた。

1,2,3,4……本数を数えた。一度にビニール袋に入るのは6本までだろうな。

飲料コーナーを出た。カートが重くなっている。

ふと、総菜コーナーに目をやった。そういえば腹が減ったな。なんかないか…

そのとき、店員のオバさま二人が値札を貼り替えているのが目にとまった。

タイムサービスか。でももうほとんど商品が……

そのとき

「う…」

思わず声が漏れた。

寿司コーナーのマグロづくし。

マグロが10貫ほど、それに中トロらしきものとネギトロが1つずつ。

(うう……家に帰って缶ビールをやりながらこれが食えたら最高だ…)

値段を見た。1,000円。やっぱりね。

しかしその横に黄色い値札。

500円とあった。

ゴ・・・ゴゴゴ・・・ごひゃく円!

すぐに手に取った。

瞬間、思わず左右を見る。なんか犯罪をしている気分だ。

容器のプラスチックカバーの上から商品をじっくり見た。モノは全然悪くなってないようだ。

いや~こんなことがあっていいんだろうか。何てツイてるんだ。

遅い時間にここに来たのが良かったんだな。
してみるとブログを書いたからか。
きっと神様がご褒美をくれたんだろうな。

足取り軽くセルフレジに向かう。1台空いていた。

マイバッグは持ってきていないのでビニール袋を購入。

ピッ、ピッと手際よくジュース類のバーコードを読ませ、袋に入れていく。慣れたものである。

(よし、読み通り!)

袋はペットボトル6本でピッタリだった。7本目は入らなかったろうな。好プレー。

最後にマグロ寿司を読み取った。

しかし― 

どこに入れようか悩む。縦にしたらザザッと崩れる。傾けられないとなると…

そのとき機械から「銀色の台に商品を載せてください」の声。う~ん…

「銀色の台に…」

う~ん…

「銀色の台に商品を…」

分かったよ。今載せますから。

ペットボトル6本の上に寿司をそっと置く。

しかしキャップの先の6点で支えられているそれは見た目にもかなり不安定だ。

どうしよう。ビニール袋を一つ追加するかな。

でもたったこれだけのために、袋代を新たに3円?いや~それはないっしょ。

「銀色の台に置いたら商品から手を放してください」

機械がまたしゃべる。

「手を放してください」

う~ん…

「手を放してください」

わ…分かりましたよ!

恐る恐る、そうっと手を放す。

レジから機械音が鳴った。よし、認識した。

会計ボタンを押す。お金を機械に入れ、出てきたレシートを受け取る。やっと終わった。

銀色の台から、カートに両手で袋を戻す。そのとき…

中のペットボトルが動いたからだろう。寿司の容器が傾いた。

あっ、いけない!

ヨリを戻そうとして反対側に体重をかけるも…希望は叶わなかった。

寿司は袋からはみ出して180度ひっくり返り、床めがけて真っ逆さま。ああ…


ぶちまけた。

ほうぼうに散らばったマグロとシャリ。

なんでこんな…
呆然と床を見つめる。

隣のセルフレジの若者たちがススッと身を引いた。

背後の人々から「あ~あ…」と声が漏れる。

私は近くの店員に声をかけに行った。「すいません…」
「どうしました?」

「あっちのレジですが…」
「はい」

「あの…床にこぼしてしまって」
「え?」

「なにか雑巾とか…拭くものとかありませんか?」
「え?…あ!わあ!」

やっと気がついたようだ。

「すいません、床を汚してしまって…」

申し訳なく詫びると、店員さんは言った。

「自分がやるからいいですよ!それよりお金は払ってしまった後ですか?」

「あ、ハイ…。でもお金はいいんです。それより…」

「あとは大丈夫ですから。私がやりますから。でもああ…お代金はどうしましょう」

「お金はいいですから…自分が悪いんで…」

「そうですか…?いやぁ…でも…」

「いえ、それはいいんです。……じゃあ、すいません…あとのこと…お願いします…」

「あ、それは大丈夫です!」


(すいません…、すいません…)

心の中で呟きながら、カートを押した。

自分の非である以上、本当は後片付けを手伝うべきだが、早くその場から去りたい気持ちがまさった。

(ごめんなさい…店員さん、ごめんなさい…)


逃げるように店を出た。

車の後部ドアを開けて、座席に買い物袋をドサッと置く。

マグロが無くなり、ペットボトル6本だけになったビニール袋を恨めし気に眺めた。

バタンとドアを閉じて―

反省猿のように、車に片手をついたまましばらくうなだれた。

ふ~…泣けてくる…


ふと、夜空を見上げた。

やはり空気は冷たかった。

だからだろう。

星はキラキラ輝いていた。


あ~あ…もしも犬だったら…

ワオ~~~ン!と遠吠えをしたいところだなぁ


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ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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