一高生の経験談①

「はい、じゃあ入ってきて!」

先週土曜の中3Sクラスの授業後―

私は合図をして高1男子二人を教室内に招き入れました。

この日、試験勉強のためにたまたま自習に来ていた二人。

私は先ほどある作戦に協力してくれるよう彼らにお願いしていたのです。

CIMG2068.jpg

男子が前に並んだあと、私はクラス全体に向かって言いました。

「いやねぇ、こないだお前たちの中にさ、トップ高を受けようと思っているにもかかわらず、日曜の勉強時間が3時間!なんてほざいている奴がいてね。とってもガッカリしたの。

明日はその日曜日でしょ?
ボーっとしてたら一日なんて一瞬で終わりだよ。
受かりたかったら時間を作ってやんないと。

ちなみにこの二人は一高生なんだけどさ、
去年の今頃、どのくらい勉強やってたか…ぜひお前たちに聞かせたくってね」

私の話を聞いて中学生は一気にザワザワし始めました。

多数の好奇の目に二人は照れくさそうに笑っています。

「どうだい、高校生活は楽しいのか?」

苦難の後に楽あり。
まずは現在の高校生活について聞くと二人は即答しました。「はい、そりゃあもう!」

「ふ~ん、でもお前たち、去年のこの時期はかなりやってたよなあ」

手始めにまずは軽いジャブを入れると、二人とも、「ハイ、メッチャやってましたね」「かなりやってました」と照れながらも自信満々の返答。フッフッフ、オレが聞きたいのはそれだ。いいぞぉ!

「日曜日はどのぐらいやってたの?」
ケロッとしながらまずは元一中生に話を振ると、彼はえ~っと…と天井を見上げました。

「じゃあ一日のタイムスケジュールを。まず何時に起きるの?」

中3生が興味津々で見つめる中で彼は言いました。

「9時ぐらいに起きます」
「ふ~ん。ちと遅いけどな…。その後は?一日勉強か?」

「あ、いえ、二度寝します。11時くらいまで」

その瞬間、クラス内からドッカ~ンと笑い声。ちっ…バカ!

「おいおい!…で?そっからは?」
「2時間ぐらいやります」

「とすると1時だな。…で?」
「お昼食べて…2時くらいから6時くらいまで勉強…」

「ふう、ようやくやりだしたか。その後はご飯食べてまたやるんだろ?」
「いや、10時くらいまでグダグダと…」

これを聞いて教室内のあちこちからまたクスクスと笑い声。

ちっ…「グダグダ」じゃなくて、本を読んでましたとか家事をこなしてましたとか言えんかね。

「じゃあ合計6時間ぐらいってワケか」
ため息をつきながら言うと、彼は言いました。

「いや、10時から1時くらいまでまたやります」

その答えに今度は教室内から、ほ~、へ~と感嘆の声。

「ふ~ん。まあ夜型だったのね。ちなみに勉強はどんなことやってた?」

「自分は数学ができなかったんで…数学中心です」

「ふ~ん、そうだったっけかなあ。模試だと何点ぐらいだった?」
「夏で50点ぐらいでした…」

おおっ、それだ!その得点は数学ができない子にとって希望っ!

「ふ~ん、50点だったんだあ。へえ、そうだったんだあ」

興奮を抑え、努めて冷静に返しながら、片目でクラス内の数学苦手女子連中を一瞥。

彼女たちは身を乗り出して聞いています。よぉし、いいぞぉ、いいぞぉ!

「それで?どんな勉強を?」

「僕は問題集のほかに模試の過去問をメッチャやりましたね。塾の本棚にある8年分ぐらいのを全部」

「ほぉ~、アレをすべてねえ。その結果どうなったの?」

「え~この時期、12月ぐらいで90点になって」

「ほ~う、それはすごい!(聞いたか、みんな!)
ほかに、数学は×の繰り返しが有効だけどそれもやった?」

「はい。これです、この宮城県の過去問…」

彼は目の前に座る女子の机の上の過去問テキストを指さし言いました。

「これは7回、8回ぐらい繰り返しました」

「おお、7,8回も!繰り返しは重要だからな!(いいぞぉ!なんて素晴らしいんだチミは!)」

またクラス内を片目でチラリ。多くが口を開け驚いています。

「あとはやっぱ、よく塾長が言うように難しいのを解答を見ないで何時間も考えることですね」

「ん?どんぐらい?」

「ん~僕だと5時間ぐらい」

「へえ、5時間ねえ…ふ~ん、そうなんだあ。5時間かあ(…ジ~ン…涙)」

「あとはこれも塾長がよく言うけど『臆病さ』です」

「ほう、臆病さ!」

「僕は問題の初めの方でよくポロポロやらかしてたので」

「うんうん(号泣)」

「だから臆病さはメッチャ大事です」

「具体的には?(嗚咽…)」

「問題を解き始めたら絶対間違えられないと思ってやってました。間違ったら、『死』。一問でも間違ったら死ぬみたいな」

アハハハ!とこれにはクラスみな大笑い。

いやいやいやいや、よう言うた!
オレの言いたいことをすべて言ってくれた!

(つづく)

テーマ :
ジャンル : 学校・教育

プロフィール

hyperlearnig

Author:hyperlearnig
<塾長> 工藤 豪

大学卒業後、半導体エンジニアの道へ進む。
2年後脱サラし、生徒らとの一喜一憂をもとめて2000年に塾を設立。

地域の学力に貢献しているかは不明も、成績を伸ばしたいと考える彼らのために日夜奮闘中!

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